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The Comsat Angels - Seven Day Weekend (1985)


 シェフィールド出身の4人組、コムサット・エンジェルズについては、前作"Land"のレビューも併わせてこちらに掲載いたしましたので御覧頂きたいのですが、80年代のかの地のアーティストというと、ヒューマン・リーグ、ヘヴン17、ABCなど、工業都市の匂いが強烈に漂って来るポスト・パンク期のエレクトロ/ホワイト・ファンクを思い出すのですが、彼等はどちらかというと、ネオサイケデリックの流れに入れられていた人達。とはいえ、その初期における灰色の音像は独特で、その流れのどのバンドとも少し違った、派手さは無くとも個性的な音楽を奏でていました。それがJiveに移籍後マイク・ハウレットを迎えて制作された4thの"Land"で、エレポップ色/ダンスミュージック色が加味され、ソングライティングにも普遍的な良さが現れ始め、端的に言えばポップになって行きます。

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 その路線が継承され、最もオーソドックスなポップロックにベクトルを定めたと思われるのがこの5thとなる"Seven Day Weekend"。このアルバム自体は、アコースティックな曲もあればエレポップ的な曲も、ダンスそしてネオサイケデリック...と果敢に挑戦していて、それゆえに初期のファンからは裏切りと取られたこともあったようですが、このソングライティングの幅広さとアレンジの消化力は並じゃないですし、このNew Wave世代の音楽的間口の広さを示すものだと、今となってはそう感じます。普遍的なポップさを持つ"Believe It"、"Forever Young"、ネオサイケデリック的哀愁が良い"You Move Me"、"High Tide"、ダンスミュージックへの積極的な接近を進めた"Day One"、"I'm Falling""、You're The Heroine"。特に興味深いのは"I'm Falling"、なんとファンク系プロデューサー、ジェームス・エムトゥーメがプロデュースし、英国的(特にNW的)感性とブラック・ダンス・ミュージックの興味深い出会いが聴けます。時代的にも英国勢が第二次ブリティッシュ・インヴェイジョンとしてアメリカへ大挙して進出するタイミングでのリリースとなったこのアルバム、決して大成功した記録が残っている訳ではない(当時日本盤も出ませんでした)ですが、音楽の内容そのものからするともっと聴かれて良い作品。

The Comsat Angels official website

You Move Me(demo)
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by penelox2 | 2008-02-15 17:26 | C