MUSICHEART DIARY

multics.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:R( 3 )

The Very Best Of Todd Rundgren - Todd Rundgren (1997)

 1948年、フィラデルフィア郊外アッパーダービーに生まれ、16才にしてモータウン、マージービートの洗礼を受けバンド活動を開始したトッド・ラングレン。その夢はサイケデリアの風吹き荒れる67年に参加したNazzというバンドとして具現化します。68年、69年のアルバムリリースののち脱退、ベアーズビルレーベルのハウスプロデューサーに...それ以降、新たに結成するUtopiaでのバンド活動の傍ら、ソロアーティスト、プロデューサーとしての長いキャリアがスタートしたのです。アメリカでよりむしろ日本での方がマニアックな評価を受けているようにさえ思える、その理由は、職人的とも言える手堅いポップセンス-ビートルズやモータウン、そらにフィリーソウルを下敷きとした心地よい親しみやすさと、通好みなマニアックさが同居しています-に溢れたコンパクトなポップチューンの数々と、時代ごとの「最新のロック」との幸福な出会いをそのまま経て来た世代ならではの屈託のない雑食性(愛すべきつまみ食いとも呼ぶ)やプロデューサーならではの旺盛な実験意欲で繰り出す創意に溢れた楽曲、このふたつが並立しているからなのではないでしょうか。ひとりのアーティストではなかなか出来ないそんな多方向への音楽活動をあくまでシリアスで知的に、というよりも、むしろ子供のような無邪気なスタンスで戯れ続けている(少なくともそう映る)ところに、きっとアーティストの理想像を見る向きが多いのでしょう。

e0133591_15471257.gif

 そんな彼の全体像を知ろうと思うと、ビートルズ好きのトッド、美しいバラードのトッド、時代と戯れるロック少年のトッド、プログレなトッド、プロデューサーのトッドetc...と色々あり、彼自身の壮大な音楽宇宙から、後はそれぞれが好みの彼を見つけるだけなのですが、全て触れるにはなかなか厄介でしょう。時間がさほどない方も多いでしょうから、ぜひベスト盤で味わってみて頂きたい、特に個人的には最初のふたつが一番好み...という訳で、"Hello It's Me"や"I Saw the Light"と並ぶ名曲、74年のアルバムからの美しいバラード、"Dream Goes On Forever"を特にお薦めします。

Todd Rundgren official site

Dream Goes On Forever

I Saw the Light

Hello It's Me
[PR]
by penelox2 | 2008-02-13 15:49 | R

Seconds Of Pleasure - Rockpile (1980)


 元ラブ・スカルプチャーにして英国きってのロックンローラーであるデイヴ・エドモンズ。元ブリンズリー・シュウォーツにしてパンク/New Wave期においてはスティッフ・レコードの看板アーティストにしてプロデューサーをもつとめたニック・ロウ。60's後半からの音楽キャリア、ロカビリー、カントリー、ソウル、フォークといった今で言うルーツミュージックへの造詣といった共通点を持つふたり。ブリンズリーのラストアルバムのプロデュースを契機に始まった二人の関わりは、1976年、ツアー目的にエドモンズのバックバンドとして結成されたこのバンドとして実を結びます。

e0133591_23194284.gif

 パンク/New Waveシーンのなかで、このように古き良き音楽の紹介がしっかりなされていたのも今考えてみれば面白いところ。お互いが存在感あるソロアーティストであったがゆえに、アルバムこれ一枚で活動終了、エドモンズとロウはケンカ別れのような形になってしまいます(のちに修復)。エドモンズのロカビリーばかりでは少しキツい、ロウの洒落のめしだけでもちょっと飽きる、ふたりのセンスが溶け合ったポップミュージックが聴きたい立場としては、このアルバムのスタイルのばらけ具合はちょうど良い頃合。特に、ロウの曲をストレートなモータウンビートで、ハイトーンなビリー・ブレムナーのVoで迫る"Heart"(ロウのソロでのレゲエバージョンはやや小粋に行こうとし過ぎに感じます)や、ロウとエドモンズのハーモニーがエヴァリーブラザース風で美しい"Now and Always"は白眉。ルーツミュージックを通過した極上のポップアルバムがこれ。

Heart

Now And Always

これも最高。

Teacher Teacher
[PR]
by penelox2 | 2008-02-11 23:21 | R

The Ultimate Collection - Martha Reeves & The Vandellas (1998)

 私が敢えて強調するまでもなく、ロック史に惨然と輝くデトロイトのモータウン・レコードの功績。そのある側面を象徴しているのはもちろん華やかなガール・グループ。 のちダイアナ・ロス率いるシュープリームスに主役の座を奪われたとは言え、モータウンのみならず、当時のガール・グループのトップのひとつとして君臨したのがこのマーサ・リーブス&ザ・ヴァンデラス。個人的にはThe WhoやThe Jamによるカヴァー"Heat Wave"が大変懐かしい人達。

e0133591_10564194.gif

 学生時代にアネット、ロザリンドらとともにグループを結成、既にDel-Phisとしてシングルもリリースしていたマーサ、もともとはモータウンに秘書として入社。が、同レーベルのシンガー、メアリー・ウェルズが録音をすっぽかしたのをきっかけにモータウンからのデビューのチャンスをつかみ、その後は多少メンバーチェンジを重ねつつ、上記の名曲"Heat Wave"を筆頭に"Quicksand"、"Dancing In the Street"、"Nowhere To Run "、"Jimmy Mack"といった名曲の数々を1972年の解散まで送りだして行きました。途中登場したシュープリームスへの会社(ベリー・ゴーディー)の強い肩入れゆえに、華やかな時代はそれ程長くは続きませんでしたが、マーサのソウルフルなボーカルスタイルと素晴らしい曲たちが忘れられることは永遠にないでしょう。どの時代でもカヴァーしリスペクトする人々はきっと後を経たない...その座につけるアーティストはほんの一握りなのです。なお彼女達(そしてマーサ自身)今なお活動を続けています。こちらがマーサのオフィシャルサイト。

Heat Wave

Jimmy Mack
[PR]
by penelox2 | 2008-02-11 10:58 | R